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「貴乃花親方」

  • Posted by: 尾崎 勇気
  • 2009年6月19日 15:30
  • スポーツ

先日、フジテレビ「ボクらの時代」のロケを見学に行きました。

今回は草野さん、ジャーナリストの二宮清純さん、そして貴乃花親方の三人による鼎談です。やはり相撲の話題がメインとなり、お三方それぞれに今の相撲界の問題点を踏まえた上での理想や改革論を熱く語られていたので、傍でその様子を見ていた私もぐいぐいと話に引き込まれましたし、また相撲界のあり方を考える上でとても勉強にもなりました。(それにしても草野さんの相撲に関する知識の量の凄さには毎回毎回驚かされます!)

そもそも貴乃花親方といえば私にとっては角界の大先輩であり、中学生の頃からの憧れの人でもあります。もう二十年近く前になるでしょうか、中学三年のときに鳴戸親方がご招待下さって九州場所を観に行きました。生まれて初めて生で相撲を観戦したときです。当時は「若貴ブーム」の絶頂期で相撲はスポーツの中でもとても人気があり、特に場内での貴乃花関への声援は格段に凄いものでした。それまでは角界入りを躊躇していたのですが、大ファンだった貴乃花関を目の前で見たことで力士への道を進むことを決断しました。(ちなみに、その日の貴乃花関は横綱北勝海関(現八角親方)に押し倒され残念ながら白星を挙げられなかったのですが)それだけ私の人生の中では影響力の大きな方です。

最強の横綱として君臨した貴乃花関の素晴らしいところは、いつも腰が安定していて動作も膝が伸びきることはないので低い重心で動くことができるということでした。そのことはどの力士も理論では分かっているのですが、いざ実践しようとすると決して簡単にできるものではありません。この差が最強たる所以だったと思います。

常に真摯に相撲道に打ち込んでいる横綱貴乃花はずっと現役時代の私の目標でした。実際に親方が横綱の頃に本場所で6回対戦したことはありましたが、1度も勝つことはできませんでした。何度かは接戦にもなったのですが、最終的にいつも横綱得意の右四つに組みとめられて寄り切られてしまいました。今にしてみると、接戦とは言っても横綱からすれば相手に相撲を取らせるだけの余裕があったのだと思います。いずれにせよ、横綱の腕力の強さは半端ではなく足腰も抜群に安定していたので、がっちり四つに組まれたときのあの「身動きが全くとれない」という感覚は今でも鮮明に覚えています。

相撲に対する熱い思いは親方になった今でも全く変わっておらず、相撲界だけではなく、「競技としての相撲そのものの普及そして繁栄」を広い視野で考えてらっしゃるのだなと感じました。現役時代の親方は相手を寄せ付けないようなオーラを発していましたが、今では表情もとても穏和になり時折見せるその笑顔はとても爽やかで印象的です。(それでも親方と話すときは未だに緊張しますが)貴乃花親方が改革の声を上げて下さればそれに賛成する動きも力を増して全体として良い方向に進むようになるのではと思います。

それにしても親方の体の柔らかさは想像を絶します!私も体は柔らかい方なので今でも脚を横方向に180度開く股割りはできますが、親方は撮影中に脚を縦方向に180度開く「縦割り」を披露されたのです。これには驚いてしまいました!さすがに縦方向に股割りする力士は見当たりません。ただ、できた方がいいのは間違いありません。できるということは股関節が柔らかいわけですし、怪我の予防にも股関節の柔らかさは重要です。ちなみに相撲界に入ればどんな入門者でも必ず股割りの試練が待っています。そして毎日股割りを試みれば、どれだけ硬い体の持ち主でも半年から一年で股割りができるようになるものなのです。

とはいえ、私には「縦方向」の股割りは絶対に無理です。悲しいかな、このあたりにも大横綱である親方と凡人である私との差を感じてしまいました(笑)。

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