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「ごあいさつ」

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日常のテレビ番組出演を通して感じたこと、こうあるべきではと思ったことなどを折りにふれて明かにしていきたいと考えています。又、番組を離れても一人の生活者として考えたこと、趣味の世界との関わり等についても逐次述べて行くことにしたいと思っています。

1回目の今回は「女優 吉永小百合」さんについてです。

3月上旬、私は東映映画「まぼろしの邪馬台国」に出演する為、長崎へ向かいました。ロケ現場は長崎大学経済学部の広い講義室で、私の役は邪馬台国についての研究シンポジウムの司会者。主演の竹中直人さんが映画の主人公・盲目の宮崎康平役、吉永小百合さんは何時も夫の傍らで支えるその妻和子役。シンポジウムでは大学教授の邪馬台国についての説に康平が反論、嫌悪な雰囲気が漂う、司会者である私は何とか二人を上手くつなごうとするが...というシーンの撮影だったのです。

ロケ現場に入ろうとすると反対側の入り口から入ってきた吉永さんが私の所に飛んで来て、「吉永です。今回はお忙しい所を長崎まで来て頂いて本当に有難うございます」と御挨拶をして下さいました。本来なら私の方が先に御挨拶をしなくてはならないと思っていたのに物の見事に先手を打たれ、心地良い一本を取られてしまいました。

そう言えば10年以上前、幕張NKホールのイベントでお会いした時も吉永さんが先に私の部屋まで来て下さり、丁寧に挨拶して下さったことを思い出しました。これで二連敗です。日本を代表する大女優ですが人と人との交わりは挨拶から始まるということを身を以って示していらっしゃるのだと強く感じました。

それから六時間近く撮影は続きましたが、カメラが回っていようといまいと、スタッフにかける声が優しく穏やかで、でも言いたいことはきちんと伝えるという彼女独得のものでした。又、このシーンでは吉永さんにはセリフは無く、康平の言動を心配しながら傍についているというものでしたが、実に細かい動きの一つ一つに夫に対する絶妙の思いやりが感じられてプロの俳優の演技の奥の深さに思わず感動してしまいました。更にこの日、彼女はこの映画のタイトルの入ったジャンパーを秘かに作ってきて撮影の合間にスタッフ全員にプレゼント。チョイ役の私まで頂戴してしまったのですが、スタッフの皆さんの喜びようときたらそれはそれは大変なものでした。

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俳優という仕事は撮影現場で全能力を出し切れば良いのであって、日常はどんな枠はずれの生活をしていても関係ないという考え方の人もいるでしょう。しかし、私が目の当たりにした吉永小百合さんは女優としても凄い方であると同時に、一人の人間としても最高の感性と他人への思いやりの心を持った本当に素晴しい人でした。
60歳を過ぎて女優としても美しく輝き、次々にヒット作に出演されるのにはこんな人間的魅力があるからなのだと痛感した次第です。

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