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「北京オリンピックを振り返って2 鳥の巣スタジアム」

北京オリンピックを象徴するものの代表は何といっても鳥の巣スタジアム(国家体育場)です。オリンピックが始まる前からその特徴のある佇まいは何かと注目されていました。私自身も構造的にどんな具合になっていて、機能的にはどのようなメリットがあるのかなど大変興味を覚えていましたので、入場するのが楽しみでなりませんでした。

フォルツォークとド・ムーロンというスイス人の高名な建築家が創ったということは聞いていましたが、建造物というものは例え形態的に美しくても得てして機能的には問題を抱えていることが多く、一見不思議な感じのこのスタジアムも果たして如何程のものだろうかと素人ながら少しばかり疑問を持ちながらスタジアムへ向いました。

私たちのホテルから何となく目と鼻の先にあるような感じでいたのですが、歩いてみると中々鳥の巣へ近づきません。スケールが大きい建物なので近くにあるように感じられますが、実は結構な距離があるのです。漸く辿り着くと、おそらく中国各地からやってきた人たちが親子連れ、カップル、そして仲間同志と、鳥の巣スタジアムを背景に笑顔で記念写真を何枚も何枚も撮り続けていました。ふと東京オリンピックが行われた44年前を思い起こして、私たち日本人もそうだったなと彼らの気持ちがとても良く判るような気がしたものです。

広いスタジアムをぐるり半周して報道関係者入口から中に入り、2階記者席に腰を下ろして場内を見渡すと、「何という素晴らしい競技場なんだ。これは凄い」。3階席まで超満員。9万1千人の観衆が見つめるトラック、フィールドの美しさ歓声の響き具合、何処を取っても一見したところでは欠点らしきものは何も感じられませんでした。今まで見たことのない豪華で格調のあるスタジアムに私は完全に魅了されてしまったのです。

さて陸上競技の初日トラックとフィールドで次々に予選が行われて行きます。
注目の男子100m第2予選では注目のウサイン・ボルト選手(ジャマイカ)が走りました、スタートの反応速度は8人中7番目でしたが、30m付近からの加速は圧倒的で、50m付近では先頭に立ち、80m辺りでスピードを緩め横を見ながらのゴールイン。タイムを見てびっくり、9秒92なのです。明らかに8分の力で走ってこのタイム。何というランナーなのでしょうか。100mは本格的に取り組んでから長い時間が立ったわけではないというから驚きです。この時点で決勝でのボルトの勝利は固いものに見えました。ライバルのパウエルもゲイも存在そのものが霞んで見えました。

また、400m障害予選の日本勢為末選手、成迫選手の走りも見ることができました。成迫選手には昨年ほどの切れがなく、為末選手も持っている力を全部ぶつけてレースに臨みましたが、両者とも予選を通過するだけの力は残っていませんでした。二人のレースは私たちの目の前からスタートしていくだけに、応援に力が入りましたが残念でした。

女子の7種競技、3000m障害、円盤投げ、10000mなどプログラム通り行われたこの日、何時までもこのスタジアムで楽しんでいたいなという気分でしたが、翌日の放送の打ち合わせもあったため思いを残して鳥の巣スタジアムを後にしました。

勿論このスタジアムもさまざまな問題を抱えています。蔦が絡まる文様になっている鳥の巣は鉄でできた競技場です。ということは錆び止めなどの補修だけで毎年何億円、否それ以上の費用がかかると言われています。これだけの立派なスタジアムをどんな催しにどれくらい有効に使い続けることができるか問題は山積しています。長い時間が経過したときに間違っても本当の鳥の巣にならないよう、素晴らしいスタジアムであり続けることを祈りたいと思います。

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