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2012年1月 Archive
「稀勢の里の進歩」
- 2012年1月20日 17:57
- スポーツ
大相撲初場所今日は十三日目ですが、新大関稀勢の里は昨日まで9勝3敗とまずまずの成績を収めています。十日目の琴奨菊との一番立ち合いやや左に変わりつつ下手出し投げで勝ちましたが、この一番について解説者が「まともにぶつかりあって欲しかった。苦手とする琴奨菊であっても逃げて勝つのは勝ちにこだわっていると思える」というような話をしていましたが、正直的を射ていない発言との印象を抱きました。
というのもかつて鳴戸親方がこんなことを私に話してくれたことがあるのです。自身の現役時代、宿敵千代の富士との対戦で仕切りを重ねるごとにいつになく千代の富士がぐっと前に出て突っかける様なしぐさを見せてきました。これは逆に立ち合い突っ込んで来るのではなく変化する兆しなのかもしれないと思い、変化7割、平常通りの立ち合い3割と頭に入れて最後の仕切りに入ると、「はっけよい」で立った瞬間千代の富士が右に変わったというのです。得たりやおうとばかりその動きにすかさずついて行き、あっという間に千代の富士を寄り切ったことがあるとのことでした。
このように土俵上では相手の細かな動き、気配に敏感でなければならないと実体験を話し、稀勢の里にもいつもそういう話をしているのだと言っていたことを思い出しました。稀勢の里は師匠の教えに忠実に琴奨菊の土俵上での動きに注意を払い、立ち合いいつもとは違う気配を感じ立ちあがった瞬間ぶつかりながら相手の動きを見てとって、体をやや左に変えて掴んだ下手から投げを打ったのです。従って、立ち合いから変わって勝ちを拾いに行こうとしたものとは全く異なる動き、臨機応変の動きだったと思います。
稀勢の里が師匠の教えをいつも頭に入れて土俵に臨んでいることが分かり、一歩進歩したなと感じたのでした。その後白鵬、把瑠都戦にはなすところなく敗れましたが、これはまだ戦略がきちんと出来上がっていなかったためで、これからはそこも自分自身で組み立てて行かなくてはならないのです。
親方の教えを思い出しながらそれを組み立て日常の稽古でそれを実現するための修練を重ねることです。そうすれば横綱も夢ではなくなるでしょう。
「船村徹さん」
- 2012年1月10日 15:16
- 日々の思い
7日(土)、テレビ東京の「田勢康弘の週刊ニュース新書」で作曲家船村徹さんの特集を拝見しました。
5000曲を越える名曲を世に送りだしてきた船村さんの作曲にかける心からの思いは、「作詞家が伝えようとするメッセージをより良く理解されるようにお手伝いをすること」だということです。作曲家としては作曲家の立場で自己表現自己主張することがあるのではと思っていたのですが、船村先生のこの奥深い発言には驚かされました。それは「別れの一本杉」を作詞した高野公男さんと共同生活をするなかで育まれていった考え方のようで、それほどお互いの仕事を尊重し大切にしていこうという本当の意味での相互理解が生まれて行ったのだと思います。
「最近の曲は散文調の作詞が多く感銘を受ける曲が少ないのですが」と聞かれて、船村さんは答えました。「いや皆さんそれぞれ良くやっていると思います。ただ星野哲郎さんを初め多くの作詞家達は万葉集に始まり数多くの古典を勉強していました。若い人もそういう勉強は必要だと思います」と。至言だと心から感じました。
昔から船村先生に深い敬意を抱いていましたが、この放送を見て一段と思いは強くなりました。そして船村さんが一曲選んで歌った曲は「都の雨に」という吉田旺さんが実体験を作詞したものに船村さんが曲をつけたもので、若き日に故郷の母を振り切り東京に出て来た男の思いを歌ったものですが、これがまた素晴らしく涙線が熱くなりました。
「東京消防出初式」
- 2012年1月 9日 12:23
- 日々の思い
6日(金)、東京ビッグサイトで行われた「東京消防出初式」に行ってきました。
勿論生で出初式を見るのは生まれて初めてのことです。昨年練馬で行われた火災予防運動の一日署長を務めて消防関係者の素晴らしい仕事振りに感動し消防庁とは良い御縁を得たことがきっかけで、今回は出初め式への出演になりました。
出初め式は例年通り、開会してしばらくは東京都知事のご挨拶など儀式的なことが続きました。そして表彰などが行われ音楽隊が登場して華やかな演奏を繰り広げます。場が温まった雰囲気の会場にオープンカー2台に、語り部として活躍している平野啓子さんと私が分乗し、それぞれにアドバイザーとして挨拶をするという段取りでした。観客席で見守る観客の皆さんに向かって挨拶をするというのも余り体験の無いことでしたが、皆さんは私が一体何を言うのだろうかという、束になった視線がこちらに向けられていることを感じ取ることができ、却って心地良い緊張感となってスムーズな挨拶ができたような気がしました。
続いて消防庁が誇る消防隊、レスキュー隊、機械部隊(梯子車等)消防艦船、ヘリコプター部隊など、ありとあらゆる装備を兼ね備えた陣容が紹介されました。そして実戦さながらの消火、救援訓練が行われ消防庁が世界でも一線級の実力を持っていることが分かる出初式となりました。これらが実際にフルに機能すれば先ず大丈夫だという安心感を持つことができましたが、余りにも規模の大きい災害であったり、道路が塞がって動きが取れなくなったりしたときには万全とはいえなくなるかもしれません。
それにしても消防庁関係者の方々の不断の努力には頭が下がります。常に世界の最高峰を目指し、中国をはじめ諸外国にも技術指導をし、日本だけではなく地球上の人たちのために尽くそうと考えながら邁進している素晴らしい方々です。
「年頭に思うこと」
- 2012年1月 3日 12:53
- 日々の思い
2012年が明けました。と言っても例年と何ら変わることは無い新年です。
残りの人生を考えるとやっておかなければならないことがたくさんあるのになかなか思い通りには行かないことの繰り返しです。
先ずは健康の維持、なるべく歩いたり走ったりしようと思い、元日からウォーキングを始めました。その他、筋力トレ、ストレッチもいつも通りのペースで続けております。
そして昨年の暮に横綱白鵬から教わった「四股」を踏むことを始めました。この四股が意外に難しいものです。簡単だと思っていたのですが、片方の足というより「膝」で体を支える意識でしっかりやってくださいと教えられ、その思いでやってみると楽ではないのです。これはあらゆるスポーツ選手に通じると彼は言いましたが私も同感です。今年はこの「四股」をきちっとマスターして下半身強化を図ることを決意しました。
あとは色々なジャンルの知識をレベルアップさせることです。慌ててもできることではないので時間をかけて徐々に積み上げて行きたいものです。できればですが。
後は人と人とのネットワークをより堅固なものにしていきたいと考えています。折角知り合いになっても表面的なお付き合いだけで終わっているケースも多く、もっと密度の濃い関係を作り上げる努力をしなくてはと思うのです。あれやこれやと考えることは多いのですが「焦らず着実に」をモットーに前進したいものです。