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草野仁の日々是精仁

「今一度...」

大相撲夏場所は九日目を終えて、白鵬、稀勢の里が全勝で並び、優勝争いのトップに立っています。

全ての要素が揃えば綱取りも可能だということで、稀勢の里にかかる期待は大変大きいものがあります。稀勢の里の今場所は初日から冷静でやるべきことをきちんとやって、この感じで進めば優勝も夢ではないと思います。ただ、ここまでの9日間の対戦相手は稀勢の里にとっては比較的やりやすい力士が続いたので、日本人横綱誕生に向け最大限の気配りが行われているようにも感じます。

一方、白鵬は稀勢の里だけには優勝させてはならじとばかり、勝利優先の非常に荒っぽい相撲を見せています。特に目につくのは激しい張り手、そしてかち上げの多用です。昨日の勢との一番は張り手から思い切りかち上げに出て勢の喉にこのかち上げが入ったため、これを受けた勢が瞬間的に失神状態となり崩れ落ちました。相撲のルール上は禁止されているわけではありませんが、この強力なかち上げはプロレスでいうエルボー攻撃であり危険です。半世紀以上相撲を見続けていますが、格下相手にかち上げを連発というのは見たことがありません。そもそもかち上げというのは、仮に使うとしても格下の側がとても勝てそうもない相手に奇襲的に使うものだと思っていました。

プロ野球でも今季から選手の安全を守るためコリジョンルールが採用されましたが、相撲でも力士の安全を担保するために危険な技の使用の是非に関して今一度検討、協議されることを望みます。国技館のお客様の反応を見ていても明らかにブーイングが起きているように思えます。

優勝36回という前人未踏の優勝を積み重ねた名横綱なのですから風格のある相撲をとって相撲ファンをうならせてほしいものだと思います。明日から2日間国技館に取材に行きます。

「思うに」

熊本の地震がなかなか収まりません。被災者の皆さんの心労と不安はいかばかりかと案じます。とにかく早く地震が収まって被災した皆さんが生活再建に向けて動き出せるようになってほしいと願うのみです。

日本という国はこれだけ多くの自然災害に襲われるのですから、その度毎に協議して激甚災害法を適用するかどうかと頭を惑わさなくても済むように、大災害に備えて予めアメリカのFEMA(緊急事態管理庁)のような組織を作っておくということが必要だと思うのです。アメリカでは元々は核戦争で攻撃を受けた時に備えて被災地に政府にとって代わってあらゆる決定権を持たせた(お金の出し入れや法的規制の権限を持った)組織なのですが、日本の場合は自然災害への迅速な対応に特化した組織が存在すれば、より物事がスムーズに運ぶのではないのでしょうか。

かつては佐々淳行さんも一時FEMAのような組織の必要性を強調していましたが、最近は余り聞かれないように感じます。今一度是非を議論して頂ければと思ってしまいます。

「皐月賞観戦記」

昨日久しぶりに皐月賞観戦に出かけました。

パドックで良く見えたのは勿論期待していたリオンディーズ、マカヒキも力強い感じがして良のマーク。サトノダイヤモンドは初めて見たのですが、想像していたより華奢な感じがするものの悪くはありません。勝負付けは済んだとは言うもののエアスピネルもしっかりした作り。あと、ディーマジェスティも溌剌としていて好調で、その他もっと馬場が渋っていれば面白い存在になったであろうロードクエストなどが目につきました。

注目のリオンディーズは返し馬も完璧だったので、ますます期待が持てた上にスタートは16番枠にいても素晴らしい反応。しかし反応が良過ぎてスタンド前で2番手に上がりました。あとはペースだけ間違えなければ大丈夫と思い、1000M通過が58秒4。

ちょっと早いですし、弥生賞もそうでしたが馬が行きたがっているのだろう、これでも押し切れるとミルコ騎手も思ったに違いないと感じましたが、やはり最後の直線で苦しがって横によれて他の馬を妨害して4着入線、5着に降着となってしまいました。

それでも勝ったディーマジェスティ以外との差はそれほどでもなく、あのハイペースを良くこらえたなと思います。一等抜けた脚を披露して栄冠に輝いたのはディーマジェスティでした。この馬は良くなると思っていたのでこれは納得です。マカヒキは少しだけ輝きを見せ、サトノダイヤモンドは余り目立たない感じでしたが3着確保というところでしょうか。

これでダービーが面白くなってきました。今回の走行妨害でミルコ騎手は4日間の騎乗停止処分を受けます。早く戻ってきて今度は問題のない騎乗を見せてもらいたいものです。

「皐月賞」

競馬のクラッシック戦線が始まり、ファンにとっては胸躍る季節です。

今週は皐月賞で、サトノダイヤモンド、マカヒキ、リオンディーズの3頭が有力視されています。3戦3勝のサトノダイヤモンドとマカヒキ、そして弥生賞ではマカヒキに敗れたものの2歳ナンバーワンのリオンディーズと見所十分のレースです。

私はリオンディーズが最も有力ではないかと思っています。その理由の一つは前走こそ久々のせいもあって、珍しく前に前にと出て攻めていき、結局ゴール前でマカヒキに交わされ2着に終わりましたが、今回は体制を整え準備は整い、折り合いも全く問題なく自在なレースができそうです。

それとミルコ・デムーロ騎手の腕です。勝利への執念が素晴らしく、追い出しにかかってからの姿勢が全く乱れず、馬の最後の一伸びを引き出せますし、その騎乗技術の高さは驚嘆に値します。

更に心から日本の競馬を愛し、日本を愛していて、日本人と変わらないほど順応しているものと私には思えます。そんな彼を見ると勝たせてあげたいと思いますし、勝つのではと思えてくるのです。

「今年のマスターズ」

今年もマスターズゴルフに釘付けになりました。

最終日の前半を終わった時点ではスピース選手の2年連続優勝で決まりだなと思ったのですが、意外なことに10番、11番でボギーをたたいた後、12番のショートホールで池ポチャ。第3打をダフッて再び池へ。結局5オン2パットの7を叩いてトップから滑り落ち、伏兵ウィレット選手に逆転されて2連覇を逸してしまいました。こんなことが超一流の選手たちの間でも起きるものなのだ、ゴルフの勝負はやはり分からないものだと強く感じさせられました。

でもすべてが終わった後のスピース選手のインタビューが感動的でした。「10番、11番でボギーを叩いても今日はまだ2アンダーです。この後あと2つバーディーを取れば優勝は間違いないと思いました。そして12番のショートホールでティーショットを打つ前にキャディーと綿密に打ち合わせをして臨みました。でも実はこの大会に入ってアイアンショットが完璧ではなく不安を抱えていたのです。ドローは良いが、フェイドは良くない傾向があったのです。なのに余り深く考えず、つまり集中力が欠けたまま打ってしまいミスをしてしまいました。思えば2年前も12番でミスをしています。どこかで引き摺るものがあったのでしょうか。やはりつくづく思うのはマスターズで勝つには全てが良くないと勝てないのだと思います」と。

しっかりした口調で語っていました。辛い気持ちを抑えながら、どんな質問にも質問者の方を向き丁寧に論理的にきっちりと答えている姿を見ていてこの22歳の若者は間違いなく偉大な存在のゴルファーになるなと感じました。勿論日本の松山選手も優勝を争える実力の持ち主だと誰もが思ったことでしょう。一流の域に来ていることは間違いありません。あとは超一流のレベルに入るために必要なことを身に着けて欲しいと願うのみです。

「大相撲春場所」

大相撲春場所九日目、琴奨菊と稀勢の里との一番は、立ち合い僅かに右に変わった稀勢の里が突き落としで琴奨菊を破りただ一人9戦全勝としました。

今場所きっての注目の一番だっただけにあっけない幕切れになったことで、稀勢の里がまともに琴奨菊の突進を受け止めるべきだったという向きもあるのですが、私はそう思いません。

昔、故鳴戸親方(隆の里)からこんなことを聞いたことがあります。現役時代、好敵手千代の富士とある場所で対戦したとき、その日千代の富士は一回目の仕切りから何時になく一気の出足を見せるぞと言わんばかりの雰囲気を醸し出していたそうです。そしてそれを見て隆の里は「これは逆に立ち合い変化するつもりではないか」と読んだというのです。そこで頭の中では変化する確率7割、普通通りの立ち合い3割と踏んで勝負に臨みました。実際には、最後の仕切りで立った瞬間、千代の富士が右に変化して読みがズバリ当たり、隆の里が一気に寄り切ったということでした。

勝負師はそのように相手の所作振る舞いまで読み解きながら勝負に臨むべきものです。昨日の一番は一回目の仕切りから琴奨菊の体勢がいつもより低く、思い切り立ち合いからエネルギーをぶつけてきそうだと感じとった稀勢の里がごく自然に体をずらしただけで、自らの頭脳を通して感じ取った勝負勘が勝ったのだと私は思います。見事な頭脳プレーでした。残り6日間を稀勢の里がどういう風に乗り切っていくのか、心配でもありますが楽しみでもあります。

「久しぶりのコンサート」

先日、府中の森芸術劇場に初めて行きました。あさみちゆきさんのコンサートを見るためです。あさみさんのコンサートは三年ぶりだそうです。この間あさみさんは結婚し、お子さんを設けて母になっているので、歌いっぷりなどに変化があるかもしれないと想像しておりました。

登場したあさみさんが歌い始めたのは「夢は夜ひらく」のあさみさんバージョンからでしたが、声の伸びがよく、声に力強さが出て以前より迫力が増した感じで、やはり出産、子育てを体験して強くなっておられるのだなと思いました。次々に歌っていく曲もその感じは変わることなく、歌手としてさらにレベルアップされたのだと確信しました。

最近私が最も気に入っている「鮨屋で」は聴いていて情景が思い起こされ、思わず涙してしまうほどで素晴らしい出来栄えでした。

そして、あさみさんが尊敬する山崎ハコさんに曲を書いてもらったという新曲「かすみ草エレジー」も中々素敵で、そのハコさんをゲストに迎えてのトークも聞き応えがありました。

あさみさんのコンサートには初めてということもあり、会場の雰囲気にはいささか当惑した箇所もありましたが、久しぶりにいい音楽を堪能できた夜でした。

「世界卓球選手権」

世界卓球選手権、日本は男女とも銀メダルで終わりました。中国の厚い壁を破るというわけにはいきませんでしたが、よく戦ったと思います。

特に、女子の福原愛選手、石川佳純選手、伊藤美誠選手のトリオの結束力が固く、チ―ムワークがとても良かったことが印象的でした。特にリーダーの福原選手が後輩たちを鼓舞し、引き立て、お互いが臆せず戦いに迎えるようにと細かく心配りをしていたことが大きかったようです。大会に入る直前の2月23日、23回目の誕生日を迎えた石川選手のために、練習が終わったところで電気を消し、ハッピーバースデイの歌係が歌い出し、ケーキが運ばれてきてお祝いするというサプライズパーティーが行われたようで、石川選手は大感激だったことでしょう。自分自身が小さいときからプレーを続けてきただけに15歳の伊藤選手への配慮も見事で、その意味で福原選手がチームを一番良い形でまとめた立役者だったと言えそうです。

昔、日本テレビの「THEワイド」を担当していた頃、まだ小学校入学前の福原選手が番組に出演してくれて、ミスをしては泣きながらプレーを続けていたことが昨日のように思い出されますが、今や27歳になりこのような形でチームリーダーとして見事な力を発揮している姿を見るとその素晴らしい成長ぶりに頭が下がります。中国チームの壁は際立って厚いのですが、いつか何としても打倒中国を果たしてもらいたいと心から思います。

「6回目の年男」

今日、私は72歳になりました。こんな年齢まで生きるとは想像もしていませんでしたので、少々複雑な気分ではありますが、たくさんの人たちから祝福をして頂けてそれは有難く嬉しいものです。

今後の生き方としては、年齢を気にせずやれることはきっちりやっていこうと考えています。周りに目を向けるとやってみたいことがいっぱいあるのに驚きます。結果は恐れず、やろうと思ったことに目を向けて、真剣にそれと取り組んでみようと思います。あまり、力まず本当にやれることに目を向けます。

とにかく健康で他人に迷惑をかけることなく、前進したいものです。とは言ってもあまり厳密に縛りをつけてやろうとすると挫折しかねませんので、ある程度緩い枠組みでやっていこうと思います。

「雑感」

先日、番組のロケで九州を旅しました。ほぼ四半世紀ぶりに霧島神宮を訪れてお参りをしました。そのときにおみくじも引いてみたのですが、「大吉」ということで嬉しくなりました。とは言うものの、たくさんのおみくじの中から引いた一枚がそうだっただけで、もし隣のくじを引いていたら違った結果だったかもしれないと思うと、このことで舞い上がるべきでは勿論ありません。ただ、気分が良かったということは間違いない事実です。

話は変わって、期待のラングレーが連勝、リヤンドファミユが久々の勝利をおさめ、日曜日は京都記念でタッチングスピーチが2着に入るという嬉しいニュースが続きました。中でもタッチングスピーチは体がどっしりとして付くべき筋肉が身についたようで、さらに期待できるのではという実感です。もし良馬場だったらもっと良い勝負になっていたでしょう。今後が楽しみになってきました。

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