- 2014年7月25日 16:06
- スポーツ
大相撲名古屋場所は終盤を迎えましたが、なんといっても今場所一番期待されていた稀勢の里が十二日目までに4敗を喫してしまい、日本人横綱誕生を期待していた人たちをがっかりさせてしまいました。
横綱への道が見えていてなかなか到達できない理由は何なのでしょうか。
思うに、まず自身の相撲技術の更なるレベルアップが思うようにうまくいっていないこと、そして相手に対して勝つための戦略が十分に確立されてないことではないでしょうか。
力士はであれば常に自分の弱い部分を強化し、強いところを一段と磨き上げていく必要があります。彼の場合、左腕の腕力は誰もが驚くほど強いのですが、せっかくの左の強さを生かすには右からの攻めが同時に生かされなくてはなりません。従って、立ち合い右でまわしを取って強力な左を使えば、相手にとってこんなに取り難い力士はいないという感じになるはずです。この右からの攻めがないばかりにここ一番の勝負では右腕を跳ね上げられて上体が起こされて伸び上がるケースが多く見られました。
また、土俵上の仕切りの中で相手が何を考えているのかを読み取っていく繊細さも必要だ、と故鳴戸親方がよく言っていました。そのことも含めて相手に対する徹底研究から戦略を組み立てておくことがやはり当然のこととして要求されます。
残念な戦績となってしまいましたが、来場所の奮起を期待したいところです。