- 2012年10月 8日 14:33
- スポーツ
第91回凱旋門賞で日本のオルフェーヴルが勝利を掴んだかに見えましたがゴール前でソレミアに逆転され2着となって涙をのみました。日本馬は今回も壁を打ち破ることはできませんでした。
オルフェーヴルを管理する池江調教師にとっては1969年凱旋門賞に挑戦したスピードシンボリを子供心に絵に描いたという思いのこもったレース、まして父親の泰郎師が現役時自信を持って挑戦して3着入線も失格という結果に終わったディープインパクトの無念をも晴らしたいと意気込んで、あらゆる準備をして臨んだ今回だけに勝つつもりでいたことでしょう。有力と見られていた馬が何頭か出走を取りやめたこともあり状況はオルフェーヴルに有利に運んでいるようにも見えました。スタートの枠順が発表されると大外18番枠となりマイナス面が出るのではと心配されたりもしました。
しかしテレビ画面を通してみるオルフェーヴルはゆったりと落ち着いていて不安は感じられません。スタートしてしばらくは馬群の後ろをゆったりと進んでいきます。中盤一緒に帯同したアヴェンティーノがコースを誘導するよう外へとオルフェーヴルを導く、良い感じで外に出したオルフェーヴルが最後の直線で一気にスパートを始めると先行馬群とみるみる差が詰まり、そしてあっという間に先頭に躍り出ました。これはひょっとして圧勝劇が見られるのかと思っていると後ろからソレミアが忍び寄ってきます。凱旋門賞優勝経験3回というベテランのペリエ騎手が操るソレミアが勢いを増して迫り、オルフェーヴルが内埒に刺さりながらスミヨン騎手が必死に追うがやや脚が上がり、遂にゴール前で交わされ2着と涙を飲んだのでした。
競馬に勝って勝負に負けたという感じのこのレース。結果論でいえばオルフェーヴルの加速が想像を超えるものでスミヨン騎手もこのままで行き切れると感じたのでしょうが、やはりゴールまで450メートルからのスパートはちょっと早すぎたように思えます。過去このレース2回優勝のスミヨン騎手、それを上回ったのが過去3回優勝ベテランのペリエ騎手の粘っこいレースぶりだったと思います。来年以降できれば3頭ぐらいで日本馬が出走して、日本の馬場で走るのと同じという感覚を全ての関係者が持てるようになる良いななどと感じたことでした。
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