- 2013年6月12日 16:32
- 日々の思い
先週末は岩手県に出掛けました。担当する番組で「チャグチャグ馬コ」の催しを取材するためでした。
まず出発点の滝沢村に向かいました。前日なのに主催者側から出場馬の装束説明会、そして神社の近くを行進するミニパレードが午前と午後の2回行われ、雰囲気を盛り上げます。観客も結構集まって説明を聞き、またカメラで色々な角度から撮影を行います。今年の出場馬は87頭(去年は90頭)。イメージしていたサラブレッドのような馬ではなく挽曳競馬に登場するペルシュロンやブルトン種の馬で、体重はサラブレッドのほぼ2倍の1トンくらいはある馬ばかりで、大きさに圧倒されてしまいました。その馬にそれぞれの飼い主が鮮やかな彩の装束を纏わせ、大きめの輝く鈴をたくさん付けて豪華感を醸し出します。そして馬に乗るのは大体男の子か女の子です。それを手なれた馬のオーナーや補助員が挽くのです。
いよいよチャグチャグ馬コの当日、朝9時半に87頭が神社を出発します。沿道には朝早くから詰めかけた観客、カメラマンなどが拍手を送る中、13キロ先の目的地、盛岡八幡宮に向かってスタートしました。沿道は人が途切れることは無くおよそ10万人の人たちで埋まっています。
416年前の故事から始まったと伝えられるこの行事、昔からこの土地では人と馬とが力を合わせて生きて来たことを象徴するように、皆が、馬にとても優しく、馬もそれに応えるようにとても人に従順です。息の合った人と馬とがゆっくり歩くので、中にはずっとついて歩く人もいるほどです。
その他、南部曲がり屋も取材させて頂き、昔からの人と馬との共生してきた様子がよく理解できて、何かとても温かい血が通ったお祭りだと思えたので、好きになりました。世界を見渡しても珍しいタイプのお祭りなので、もっと世界に向けてアピールしても良いのではないでしょうか。また機会があればぜひ出掛けてみたいものですね。
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