- 2016年1月22日 12:33
- スポーツ
先日、久々に大相撲観戦に出かけました。しかも九日目と十日目の二日間です。一番見たかった照ノ富士が鎖骨骨折のため休場してしまったのは残念でしたが、それまで場所自体はそれなりに盛り上がっていそうでしたので観戦はとても楽しみでした。
ただ、2日間の観戦で率直に言ってこれという印象に残る取組がありませんでした。おそらくそれは総じて下位の力士が上位の力士に向かうときの命懸けともいえる闘志のほとばしりが私にはあまり感じられなかったからだと思います。仮に力の上で及ばないなら、戦略、戦術を組み立てて、勝つための手順を実行に移そうとすることが求められると思うのですが、残念ながら実際に見た殆どの取組からはそうした格闘ぶりがそれほど窺えませんでした。
日本人力士が幕内優勝から遠ざかって早10年。なぜこんなにも優勝から遠ざかってしまったのでしょうか。
思えば日本人最後の優勝力士栃東は体力にはあまり恵まれていませんでしたが、立ち合いの素早さや前捌きの上手さで、相手より先に自分の有利な体勢に持ち込み、勝ちに繋げていくという頭を使った技巧派の相撲を取っていました。モンゴル出身の力士に体力で及ばないとしたら、速攻で自分の有利な体勢に持ち込む、主導権は自分が握るということを徹底してやる以外にないのではと思うのですが...
栃東のようなタイプの力士が少なくなってきたことが、日本人の中からなかなか優勝力士が生まれない背景かなと個人的には想像します。多彩な対応力を是非多くの日本人力士に身に着けてもらいたいですね。