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「不安な迷走ぶり」

一年前アメリカ人の期待を背負って登場したバラク・オバマ大統領は、核廃絶を目指す大演説でノーベル平和賞を受賞したものの、国内では不況からの脱却には道遠く、医療保険改革法案もなかなか思うようには進んでいません。また、テロ対策に関しても去年の暮れ乗客の機敏な反応と協力で飛行機爆破を未然に防ぐことができたものの、テロリストのリストに含まれていた人物の搭乗を許してしまうなどのミスが露わになりました。さらに、アフガン情勢に関しても更に増派を決断せざるを得なくなるなど状況は悪化するばかりで支持率も40%台に落ちてしまい、「CHANGE」が期待通りに速やかに遂げられるか否かは微妙な状況になっています。

一方、去年9月に誕生した民主党鳩山政権は事業仕分けで部分的には多くの国民の支持を得ましたが、その後はマニフェスト通りに改革が順調に進んでいるというわけではありません。加えて鳩山首相自身の母親からの献金問題や小沢幹事長関連の陸山会の土地購入をめぐる4億円の出所の問題など対応の不適切さも加わって、こちらも支持率は40%台に急落。日米双方とも改革が期待通りに進まず、新政権への期待が大きかった分失望した人も多いという似たり寄ったりの状況です。

このような迷走ぶりの結果困るのはやはり国民です。特に日本の場合は、戦後通用してきたシステムが機能不全に陥っていて、まずは大胆な転換がなされなくてはならない重要な時期に来ているからです。日米安全保障条約を巡ってもむしろ日本側から新しい提案が出され、結果として更に強固な関係が育まれるような方向に歩み出して行かなければならないのに、両国の間に溝を作ってブレーキをかけるような動きばかりが目立つのは一体どうしたことなのでしょうか。また、もっと外に向かって強力に人材を動員し、諸外国と良好な関係を築いていかなければならないのに、これまで通りのODAという形式だけでは本当の意味で友好関係を築き上げることはできないと思うのです。

その点、中国は天然資源の問題も含めあっと驚くほどの人員や資本を当該国に投入して、将来長きに亘っての良好な関係を築き上げるという手法で世界中の重要ポイントを既に押さえているのです。日本の指導者は何故このような展望を考えられないのでしょうか。次の選挙でいかにして勝つことが最大の優先事項となっている現状では臨んでも無理なことなのかもしれないのですが、ついついしっかりして欲しいと考えてしまうのです。

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