- 2011年6月 8日 16:16
- 日々の思い
先週末NHKが伝えた二ュースに久々に感動を覚えました。
それは今回の大震災で大きな被害を受けた岩手県久慈市のことです。特に漁業は壊滅的と言っていいほどの被害を受けました。津波で600隻以上の漁船が流失。とても立て直しができる状況ではありません。漁民の方々はどうすべきかアイディアも浮かばず途方に暮れていたのです。
そこへ北海道函館市漁協から何と200隻の小型漁船をプレゼントしてくれるとのこと。それには歴史上の背景があったのです。今から77年も前の1934年(昭和9年)3月21日に函館で死者2166人、焼失した家24186戸という記録的な大火が発生しました。この未曾有の災害に全国から義捐金が寄せられ、岩手県の久慈市からも多額の義捐金が寄せられたということでした。そして今回の大震災で久慈漁協の困窮ぶりを知った函館漁協が今度は自分たちが恩返しをする番と気持を固め、使われなくなったばかりの漁船を200隻集めて久慈漁協に送ったというのです。
久慈の漁民の方々はこの先本当にどうしたら良いのか悩み、中にはもう漁業は諦めるしかないのではと考えていた人もいたそうです。しかし200隻の漁船が大きな貨物船で運ばれてきた様子を目の当たりにしたときの反応は、言うに言われぬ喜びを表情一杯に湛えたものになりました。
心から良い話だと感じました。受けた恩義は絶対に忘れない。機会があればその恩をお返しする。当たり前のような話に思えるかもしれませんが、このところ嬉しくない二ュースばかり聞かされていた私にはとてもぐっと来る二ュースでした。
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