- 2013年2月19日 14:44
- スポーツ
2020年の夏季オリンピックからレスリングが除外される可能性が出て来たことで世界中のレスリング関係者が大慌てする事態になりました。
確かに古代オリンピックからレスリングは中心的な競技として存在し続けてきましたし、オリンピックの象徴的な競技として見られていたので、「まさかそんなことが」という驚きを以てこの報道を捉えることになりました。
とはいえ、この数十年オリンピックはビッグマネーを稼ぎ出す超ビッグビジネスへと変貌を遂げてきました。IOCはより多くの稼ぎを生み出せるスポーツを歓迎し、重要視してきた経緯があります。その流れを勘案すると、まずレスリングはグレコローマンとフリースタイルに種目が分けられていることの理由も含め、ポイントの差というのも分かり辛いために、観客もそれほど集められるわけではないといった要素もあります。また他競技のようにビッグスポンサーがたくさん集まっているということでもありません。そこで別の競技と入れ替えようという話になったのではないでしょうか。
そもそもレスリング界全体として、特別に危機感を持っていたわけではないでしょうし、より分かり易いルール改正を行おうという段階まで到達していなかったことが原因なのでは、という印象です。
やはりどの競技も、常に多くの人を引き付け、多くの人たちにとって分り易く応援し易いものであり続けることへの努力を忘れてはならないのだと思います。言ってみれば、人間が関わっている限り、進化するものでなくてはならないということを今回の問題は教えてくれているような気がします。