- 2013年8月30日 14:52
- スポーツ
リオデジャネイロで行われている世界柔道選手権で日本男子の活躍が光ります。開幕して最軽量級からの3連勝は1973年ローザンヌ以来40年ぶりということで快進撃と言って良いでしょう。
先ず60キロ級で初出場の高藤直寿選手が4試合のうち3試合で1本勝ち、決勝でも攻めに徹して優勢勝ちを収め、金メダルを獲得して勢いをつけました。このクラスの金メダルは1997年の野村忠宏選手以来です。そして高藤選手は井上康生監督の高校、大学の後輩で20歳、期待の若手です。
続く2日目、66キロ級の海老沼匡選手が初戦から5試合連続1本勝ちで決勝に進み、決勝戦の試合中にカザフスタンの選手の反則とも思える左腕への攻めで左腕を痛めながら、残り1分で大内刈りを決めて見事大会2連覇を飾りました。
そして昨日、73キロ級で大野将平選手が順調に勝ち進み、準決勝でベルギーの選手に綺麗な大外刈りで1本勝ち、決勝でもフランスのルグランと対戦して立ちあがりに有効を奪い、2分33秒跳ね腰で1本を決めて堂々と優勝。反則勝ち2試合を含めて6試合オール1本勝ちという見事な内容でした。
ロンドン五輪で壊滅的な状態になった日本男子柔道ですが、井上康生新監督が選手たちにじっくりとモチベーションを高める話をし、それぞれに相応しいキャッチフレーズ(例えば大野選手には「お前の時代を作れ」と激励)を与えることによって精神力で相手に負けないという自負心を抱かせていることが成功しているように思えます。それが証拠にここまでの3人は他のどの選手よりも勇敢で、強靭な精神力を持っていたように見えるのです。
流石に4日目はメダルには手が届かなかったようですが、井上康生監督の今後の指導ぶりには注目したいと思います。