競泳オリンピックセレクション③

昨日は、松元克央選手が200m自由形で日本新記録を樹立し、オリンピック本番が益々楽しみになりました。
しかし、水をさすようではありますが、昨日ブログでも書いたように今大会の予選と準決勝でのタイムはもう少し速いタイムであればよかったかなと感じます。
あくまで目標は東京オリンピックでの金メダルなので、本番を想定したタイム設定で泳げればよかったと思うのです。
周囲は「よくやった」、「日本新記録おめでとう!」と言うかもしれませんが、今大会は通過点です。
満足せず、明日以降の種目、今大会後のトレーニングに励んでいただきたいです!
本番では、1.43.5-8の争いとなるでしょうから、あと1秒近く短縮する必要があります。課題は100m-150mです。
本番に向けての課題克服に期待しましょう。

さて、本日の見立てです。
女子200m自由形ですが、個人種目での代表入りはやや厳しいですが、リレーでの代表権獲得は大混戦が予想されます。
五十嵐千尋選手、大学生となった池本凪沙選手、昨年末に開催されたこの種目の日本選手権獲得者である白井璃緒選手、我が母校法政大学の後輩にあたる青木智美選手、既に400m自由形で内定している小堀倭加選手と注目選手が出場します。
リオデジャネイロオリンピックを経験している五十嵐選手、青木選手が意地を見せるのか。はたまたニューフェイスが勝ち取るのか注目です。

男子200mバタフライは、準決勝で4人派遣標準記録を突破している種目でもあります。予選ではリオデジャネイロオリンピックで銀メダルを獲得した坂井聖人選手が予選落ちという波乱が起こりました。この種目は毎年レベルが高くなっている種目です。
既に個人メドレー2種目で内定をしている瀬戸大也選手が3種目目の代表を狙います。
立ちはだかるのは、準決勝トップ通過で好調の本多灯(ともる)選手。同郷(群馬県)である田中大貴選手も虎視眈々と狙っています。

女子200m個人メドレーでは、400m個人メドレーで内定をしている大橋悠依選手と谷川亜華葉選手が登場。準決勝2位通過で社会人一年目の大本里佳選手の積極的なレース展開も見ものです。また、リオデジャネイロオリンピックにこの種目で出場した寺村美穂選手の泳ぎにも注目です。寺村選手は、課題の背泳ぎで大橋選手、大本選手から遅れを取らないよう泳ぐことが重要です。この勝負も最後まで目が離せません!

本日最終種目の女子1500m自由形ですが、今大会(東京オリンピック)から正式種目となりました。(男子800m自由形も今大会から正式種目)
OWS(オープンウォータースイミング)を得意とする森山幸美選手、山本美杏(みあ)選手が出場します。この2人の他、同郷であり何より私を指導してくださったコーチに指導されているこの4月に高校生になった青木虹光(にこ)選手の泳ぎにも注目です。
派遣標準記録の突破は難しそうですが、個人的には青木選手が『もしかすると』優勝するかもしれません。臆することなく泳いで欲しいです。期待しましょう!

またご報告します!

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Sho Uchida

競泳オリンピックセレクション②

池江選手の泳ぎに感動した2日目でした。
100mバタフライ
57.77
この種目の派遣標準記録は突破ならずとも、メドレーリレーでの派遣標準を突破していますし、バタフライでのトップであるため、オリンピックはほぼ内定と言えます!(選手権後の会議で決まるので、ほぼ内定とさせていただきます)

闘病生活を乗り越え、我々には想像もつかないくらいの努力をされてきた池江さんの泳ぎには日本のみならず世界の人たちが感動したことでしょう。
また、万全ではない体力も体格も、この記録は国際大会で決勝に残れるタイムですし、夏に向けて個人種目での出場は今後次第ですが、メダル圏内を狙えるタイムですから楽しみです。

池江選手が選手入場の時に、何か言っていると感じたその言葉は「ただいま」だったとのこと。
「おかえり」
これからも池江選手の『リカコスマイル』で世界中を笑顔にしてほしいです!

もう一つ!
男子100m平泳ぎ!
こちらも個人での派遣標準記録突破はなりませんでしたが、佐藤翔馬選手!(準決勝では派遣標準記録を突破)
決勝では、「落ち着きすぎた」とオリンピックセレクションにも関わらず、自分を即座に客観視できる肝っ玉の持ち主です。
彼にも連絡をしましたが、「200m(平泳ぎ)では、確実に突破(派遣標準記録)してきます!そのために200の泳ぎに明日から切り替えます!」となんとも心強いコメントをもらいました。
(※この種目でトップなので、池江選手同様にメドレーリレーを泳ぐ権利を獲得)
男子200m平泳ぎ決勝は、4月7日(水)17:29〜です。

さて、3日目です!
本日の見立て(決勝)は、
男子200m自由形に登場する、松元克央選手。
予選(1.48.49)、準決勝(1.47.61)とタイムを上げてきています。
個人的には決勝までに、もう少し高い記録が欲しい。(自分が泳いできた種目でもありますので、応援する熱も入りますし、コメントも辛口になってしまうことはご理解くださいませ。)
なぜならオリンピックで金メダルを狙っているのであれば、オリンピックを想定したレースをしなければ体が慣れませんし、決勝までの疲労感や課題をオリンピックセレクションで経験しておくことでオリンピック本番に向けてトレーニング計画の見直しができます。したがって、予選は1.46.3-6くらい。準決勝では1.45.1-4。(オリンピック本番でもおそらくこのくらいの争いとなるでしょう)
本日の決勝では、最低でも1分44秒の中盤が欲しいものです。期待しましょう!
200m自由形は、個人種目以外にも、800mリレーの選考も兼ねています。(自由形だと男女100m、200mが800mリレーの選考種目)
リレーのメンバーに誰が入ってくるか楽しみであります。
リオデジャネイロオリンピック400m個人メドレー金メダリストで自由形でも実力者である萩野公介選手、リオデジャネイロオリンピック800mリレー銅メダリスト、前半から積極的なレースをする江原騎士(ないと)選手、高校生の柳本幸之介選手がニューフェイスとしてどんなレース展開をするか注目です!

女子100m背泳ぎでは、中学生から頭角を現し中学生でオリンピック出場をしている酒井夏海選手、小柄ですがスプリント力に自信がある小西杏奈選手、自由形も得意とする白井璃緒選手、200mを得意としていますがこの種目でも代表を狙う古林毬菜選手と接戦が期待されます。
男子の100m背泳ぎでは、ベテラン中のベテラン。私と同じ北京オリンピック代表で戦った、入江陵介選手のタイムに注目です。リオデジャネイロオリンピックのレース後に「賞味期限切れなのか?」とコメントをしていましたが、私はそうは思いませんし、彼ならまだまだ戦えること間違いありません!気持ちも充実してトレーニングに打ち込めていることを聞いているので期待しましょう!

本日の決勝最終種目である、女子100m平泳ぎは、ロンドンオリンピックメダリストの鈴木聡美選手が登場。彼女の持ち前であるガッツある泳ぎに期待したいです。その他、個人メドレーを得意とする渡部香生子選手、今井月(るな)選手も好調です。また、平泳ぎの女王を確立している北島康介選手の門下生、青木玲緒樹(れおな)選手の積極的なレースにも注目です。混戦が予想されます!

さぁ3日目。
皆様もテレビの前で声援を送りましょう!

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Sho Uchida

競泳オリンピックセレクション①

さて、昨日から始まりました、競泳の日本選手権(オリンピックセレクション)

新型コロナウイルス感染拡大によりオリンピックが1年延期となったため、競泳のオリンピックセレクションも同様に今年開催となりました。
無観客試合での開催となっており、コロナ対策も十分に施されているようです。

初日は、ニューフェイスが目立つ印象でした。今大会はベテランはもちろんのこと、ニューフェイスの躍進に期待したいです。

昨日は、女子100mバタフライ準決勝、男子100m平泳ぎ準決勝、男女の400m個人メドレー決勝、男子400m自由形決勝が行われ、個人メドレー2種目(200mと400m)で既にオリンピック内定を決めている瀬戸大也が登場しました。
瀬戸選手のタイムは今ひとつと思われますが、ピークをオリンピックセレクションではなく、オリンピックに合わせているので、本番に向けて様々な戦略を試している時期であります。タイムも4分10秒を切ってきていますし、体つきを見てももう少し絞ればベストなコンディションとなるでしょう。
男子の400m個人メドレー残り1枠は、ニューフェイス井狩裕貴選手が初のオリンピック内定。

女子の400m個人メドレーは、世界水泳で2大会メダリストの大橋悠依選手とニューフェイス谷川亜華葉選手が初のオリンピック内定。

本日行われる、女子100mバタフライでは、池江璃花子選手が登場!闘病生活からの復帰で、どこまでタイムを縮められるか期待したいところではありますが、まずは気持ちよく池江選手らしい泳ぎをしてほしいです!
池江選手、スプリント力がある相馬あい選手、200mバタフライを得意としていて後半に強い長谷川涼香選手との戦いに注目です!

個人的に(最近では日本中が期待していますね)期待しているのは、男子100m平泳ぎです。
200m平泳ぎで好調を示している、佐藤翔馬選手。
彼の祖父、父は医者の家系です。私は佐藤翔馬選手の御祖父様にはには小さい頃から風邪を引いた時、体の調子が悪い時は診察してもらっていたので、応援に熱が入ってしまいます!
準決勝では、派遣標準記録の59.21を上回る59.18でトップ通過をしています。
200m平泳ぎを前にまず100mでひと暴れしてほしいですね。
佐藤選手の他にも、実力者である小関也朱篤(やすひろ)選手、後半に強い武良竜也選手、前半型の日本雄也選手、そして200mで最大のライバルである渡辺一平選手との役者揃いの戦いとなっていますので、目が離せません!

また、本日は私が得意としていた200m自由形が行われます。東京オリンピックで金メダルを目標に掲げている松元克央選手が登場します!
予選、準決勝での泳ぎに注目したいです。
準決勝で8割〜9割で日本新記録を出すことができれば、明日の決勝、そして本番では金メダルを狙えることが近づくのではないでしょうか。

また、ご報告します。

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Sho Uchida

聖火ランナーとして走ってきました②

いざ、出発式!
たくさんの人たちの拍手で見送られ専用のバンにランナーが乗り込み、コレクションポイント(走る位置)まで向かいます。

ちなみに、すんなりとコレクションポイントまで行けるわけではありません。
というのも、聖火が走るコースを、広報車両のパトカー、警察機動隊車両、オフィシャルスポンサー車両、スタッフ用車両、報道・記者車両、交通規制を解除する警察車両と、合計で32台も通るのです!
一言でいうと、まるでディズニーランドのエレクトリカルパレードです!
特にオフィシャルスポンサー車両では各スポンサーごとにMCがいて、大音量の音楽と盛り上がるスタッフがいるのでとにかく『明るい!賑やか!華やか!』そりゃ盛り上がってしまいますよね!の言葉しか見つかりません!
なので出発までに時間がかかるのです。

聖火ランナー全員が同じ空間にいるのですが、皆初対面の方々です。しかし、以前より知っていましたっけ?というくらい自然に打ち解けて話しができました。
いわゆる「ワンチーム」となっていました。オリンピックが人と人とを繋げてくれるを実感できたのです。

さて、いよいよ第1走者が出発!

聖火が出発すると、隊列はゆっくりと動き出します。
私は21名中、7番目を走行します。
専用のバンがコレクションポイントになると止まり、スタッフから聖火トーチを渡され、バンなら中にいるこれから走るランナーから拍手で見送られます。

自分の番が近づいてくると、ワクワクであった感情はドキドキに変わります。

そして出発地点に到着。
中山秀征さんより、グータッチで見送られいざ、トーチを持ち下車。

降りると、応援に駆けつけてくれた方々がいてくれました!

ここで、私の中で変化が起こります。
「???あれ??」
そうです。今にも泣き出しそうなのです。
というより、泣いていました。

(ここから内田翔の心の中でのやりとり)
「待て待て、どうした?感極まったか?まだ早いだろう。いやいや、泣いてないだろう。冷静になれ!まだトーチ持って、車から降りただけだろ!
あ!そうだ!ドライアイだからちょうどいい!風が強いってことにして、ドライアイということにしちゃおう!」

なんでしょうか。不思議な瞬間に捕われました。
同級生もいたので、写真撮影をしたり、子供たちにトーチを持ってもらったりと平常心を保つことに成功!(成功というのかわかりませんが、平常に戻れました)

私の前を走る方の聖火が見える頃になると、より周囲は盛り上がりを見せます。

(再度ここから心の中でのやりとり)
「ドキドキ。あれ??おいおい、待てよ。またか?どうした涙腺。さっきまで平常だったじゃないか。そうか!風が強いのか?ドライアイだからか?」

スタッフ
「まもなく聖火が到着します!トーチにガスを注入します。こちらまでお進みください。」
誘導され、前走者が到着。
トーチキス(トーチとトーチを合わせること。聖火を繋ぐ作業。)をしてトーチに聖火が灯りました。

とても暖かい。
これが聖火。
アテネで灯された火を今自分が受け継ぎ、手にしている。

はい。涙腺崩壊です。
もう諦めて、思う存分楽しみながら思いっきり泣いてやろう!と思いました。

走りながら沿道の声援に手を振りできる限りの笑顔で応えつつも、涙で前がよくわかりませんでした。(並走してくれているスタッフが誘導してくれるのでしっかりと走れました)

次の走者へ聖火を渡すと、寂しい気持ちと、やり切った気持ち、スッキリした気持ちが交錯しました。

走行後は、家族や親戚、友人たちが集まっていてくれたので写真を撮りました。
すぐに、回収車が来たので会話は覚えていません。
ただ、我が子には『カッコいいパパ』を見せられたのではないかと思います。

その後は、バスの中で走ったランナーを迎え入れ、スタート地点に戻り、解散式をして、終了。

あっという間に終わったイベントでしたが、オリンピックに行くために人生をかけてきたことを思い出したら、聖火が灯った瞬間に感動して泣いてしまいました。

現在はコロナ禍で思い描いた行動はできませんが、スポーツの力で世界を笑顔にしたいですし、笑顔の輪を広げていって世界中を元気にしたいと思いますし、私にはそれができることを確信しています。

涙は流しましたが、笑顔で聖火を繋ぐことができました。

自分にとって大切な1日となったことは間違いありません。

感謝とともに、これからの日々を堂々と生きていく!
これこそが自分を育ててくれたオリンピックへの恩返しです!!

さて、水泳の日本選手権(オリンピックトライアル)も始まりました。
このことについても書きますので、、お楽しみに♪

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Sho Uchida

聖火ランナーとして走ってきました①

『まさか泣くとは思いませんでしたよ』
なんて突拍子もない言葉から始まるのも、たまには良いかと思います。

聖火ランナー、走ってきました!

正直今思い返すとあっという間の200mでした。
しかし実際走ってみると、「結構長いな」という印象です。

ここからは一連の流れを簡単に説明します。
聖火ランナー当日、16時半に集合し、受付を済ませます。
受付で、2週間前から記入していた検温票を渡すと、走る服(ユニフォーム )、ランナーパス(ユニフォーム を着用していない時に首から下げてランナーだと一目で見てわかる通行証)、チームコカコーラのグッズを受け取りました。

聖火ランナーの選出基準は、組織委員会より選出(自治体からの推薦)、オフィシャルスポンサーからの推薦及び公募、自治体の公募より選出となっています、

私の場合、コカコーラ様の公募によって選出されました。(走りたい気持ちを文章にして提出した結果、選ばれました!)
やや脱線はしますが、コカコーラが小さい頃から大好きだったので、当日のコカコーラデスクでの受付で「コカコーラは私の血液です!」と伝えましたところ、コーラをいただきました!すぐ一気飲みです。(脱線失礼いたしました。笑)

それにしても受け取ったユニフォームを更衣室で見ていたらニヤニヤが止まらないんです(//∇//)
『遂に走る時が来たぞ〜』という興奮です。

説明会が始まり、諸々の説明と注意事項を受けた後、いざ出発です!!

群馬県は3月30日と31日であり、高崎は群馬県の大トリです。
高崎市役所を出発して、最終ランナーである、中山秀征さんが『Gメッセ群馬』へ向かい、盛大なセレブレーションを行うという流れです。高崎の聖火は21名で繋ぎます。

『まさか泣くなんてね〜』
後半に続きます(^^)

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Sho Uchida

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